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2022.01.26

第3回 サステナブルファッションセミナー「環境省のデータで見える、日本のファッションロス問題 ~JSFA*への期待と循環型ファッションが築く未来と新たな価値~」

プレスリリースサステナビリティ
 豊島株式会社(代表取締役社長:豊島半七、名古屋市中区)は、第3回 サステナブルファッションセミナーとして、「環境省のデータで見える、日本のファッションロス問題 ~JSFAへの期待と循環型ファッションが築く未来と新たな価値~」を、2022年1月12日(水)に開催しました。

 当日は、環境省の岡野 隆宏さんをお招きし、サステナブルファッションの方向性やJSFAへの期待をお話いただくとともに、“循環型ファッション”をテーマに掲げた豊島の新プロジェクト「WAMEGURI(ワメグリ)」を発表。後半には、俳優の駿河 太郎さんもゲストに加え、当社が展開する漂着ペットボトルを再活用した再生ポリエステル「UpDRIFT™ (アップドリフト) 」を軸に、ファッションと環境の今後の繋がり方について語りました。

*JSFAとは・・・ジャパンサステナブルファッションアライアンスの略。
ファッション産業が自然環境や社会に与える影響を把握し、ファッション及び繊維業界の共通課題について共同で解決策を導き出し、サステナブルなファッション産業への移行を推進することを目的として2021年8月に創立。





■第1部:「サステナブルファッションの方向性と企業連携の必要性、
そして持続可能なファッション産業を目指す新たなアライアンス“JSFA”への期待」


 第1部では、環境省「ファッションと環境」タスクフォースリーダー・岡野 隆宏さんから、「サステナブルファッションの方向性と企業連携の必要性、そして持続可能なファッション産業を目指す新たなアライアンス“JSFA”への期待」をお話いただきました。

 岡野さんは、「ファッション産業のサプライチェーンは長く、各工程で大きな環境負荷がかかっている。特に、国内での衣服の『大量生産・大量消費・大量廃棄』が、環境問題だけではなく、社会的、経済的をもたらしている」と、2020年に環境省が行った調査結果から、具体的な数値を示して、ファッション産業の現状を分かりやすく解説。


 サステナブルファッションに向けた5つのアクションの紹介とともに、「目指すのは『適量生産・適量購入・循環利用』『適正価格』。サステナブルファッションを推進するためには、企業同士の協働、生活者と企業とのコミュニケーション、政策との連携がカギになる」とし、「個社ではできないような取り組みや制度作りといった部分をJSFAで議論している。JSFAにはプラットフォームとして大きく期待しいる」と紹介。
「企業、個人、行政が連携し、サステナブルファッション実現に向けて取り組んでいきたい。」と力強く締めくくりました。

【環境省 サステナブルファッションURL】https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/ 




■“循環型ファッション”をテーマに掲げ、ファッションロスにアプローチする新プロジェクト「WAMEGURI」

続くトークセッションでは、豊島株式会社の溝口 量久、間所 孝介より、豊島の新プロジェクト「WAMEGURI(ワメグリ)」について発表を行いました。


 「WAMEGURI」は、JSFAが掲げている目標の1つである「ファッションロスゼロ」を目指すアクションの第一歩として、JSFAの一会員企業である当社がファッション業界の皆さまとともに、「服は国内で循環するもの」という新しい常識・文化を作るべく立ち上げたプロジェクトです。

 「WAMEGURI」は、回収・裁断・紡績は全て国内で実施する環境に優しいリサイクルシステムで、「ペットボトル」「コットン」「ウール」「羽毛」の4つの素材をリサイクルし、新たな製品に生まれ変わらせます。この4素材以外にも、さらに日々の生活から出る不要なものを、皆さまと循環する仕組みづくりに取り組んでいくことを目指します。

【「WAMEGURI」URL】https://my-will.jp/service/wameguri





■第2部:みんなで楽しく地球磨き!「ペットボトルを再活用した再生ポリエステル『UpDRIFT™』と、
ファッションと環境の今後の繋がり方


 第2部では、ビーチクリーンアップなどで回収された漂着ペットボトルごみから再生した繊維「UpDRIFT™(アップドリフト)」について、豊島株式会社 営業企画室 SDGs推進支援 中村 洋太郎よりご紹介し、俳優の駿河 太郎さんもゲストに加え、「ファッションと環境の今後の繋がり方」について、トークセッションを行いました。



 “良い物を長く着る”を重要視し、ご自身のアパレルブランドでも「国内生産」にこだわっているという駿河さん。趣味のサーフィンを通し、「周りにも、“海を守りたい”という意識の高い人は多いけれど、具体的に何をしたらよいのかが分からない」という想いを抱えていた中で、ビーチクリーン活動中の中村に出会ったとエピソードを明かしました。

海岸に漂着したペットボトルをリサイクルした繊維「UpDRIFT™」に興味を持ち、「リサイクル製品でも、モードに落とし込んだファッション性の高いデザインアイテムを作れたら面白い」と、ご自身のブランドで「UpDRIFT™」を使用したアイテムを3月に発表予定です。

 駿河さんは「普段からも海辺でペットボトルごみを拾うことはあるが、これが繊維になるなど、先がもっと分かりやすくなれば、拾う意味が出てきて、意識が変わってくるのではないか。もっと間口が広がれば、やる意味にもなり、当たり前に変わるのでは」とコメントしました。
それにはトークショーに参加した全員が深く同意しました。

 また、環境省の岡野さんは「“捨てる”とゴミになるけど、“手渡す”と資源になる。最初の段階で分別して手渡ししていく、次の人に引き継いでいくという意識で、暮らしが変わっていく。そういった社会を描いていけるととても良い」とこのセミナー全体の意義を総括しました。

【「UpDRIFT™」URL】https://updrift.jp/




■豊島株式会社 https://www.toyoshima.co.jp/
1841年創業。180年を超える歴史の中で、時代の変化に応じて事業領域を拡大。現在では世界各地から原料・糸・生地の買付け・販売や、最終製品の企画から生産管理、納品まで一連のプロセスを手掛けファッション産業のあらゆる過程において総合的に事業を展開しています。また、持続可能なライフスタイル提供企業としてさまざまなサステナブル素材の開発と提供、そしてテックベンチャーへの投資やスマートウェアの開発を推進しています。2019年より、「MY WILL(マイ・ウィル)」をステートメントとし、サステナブル&テクノロジーに対する当社の姿勢を打ち出しています。

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