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2018.10.01

東京大学 生産技術研究所が 豊島ライフスタイル寄付研究部門を設立

お知らせコーポレート
1.発表概要: 
東京大学 生産技術研究所(所長 岸 利治:東京都目黒区駒場 4-6-1、以下、生研)は、豊島(とよしま)株式会社(代表取締役社長 豊島 半七、愛知県名古屋市中区錦2-15-15、以下、豊島)からの寄付を元に、野城 智也 教授を特任教授(兼務)とする「豊島ライフスタイル寄付研究部門」(以下、本研究部門)を設立しました。2018年10月1日から3年間の予定で設置します。
本研究部門では、ファッション業界あるいは社会が抱える課題の解決に貢献する技術の種(シーズ)を、東京大学の工学系の基礎・応用研究の中から探索し、試作(プロトタイピング)を繰り返して、実用化や事業化への道を探る研究を進めます。

東京大学 生産技術研究所 教授 野城 智也東京大学 生産技術研究所 教授 野城 智也

豊島株式会社 代表取締役社長 豊島 半七豊島株式会社 代表取締役社長 豊島 半七


2. 発表内容:
 ライフスタイルが多様化し、人工知能やIoTによって従来の「人とモノ」との関係性に大きな変化が起きています。
 ファッション業界においては、ファッションというくくりで消費の変化を捉えることはすでにできなくなっており、産業をさらに発展させるために、消費者の生活や日々の行動などすべてに関わる出来事を丁寧に見つめ、ライフスタイル全般を捉え直す必要性が生じています。


 ものづくり全般が同様の状況にある中、生研では、イノベーションを起こす重要な鍵は「人に新たな価値・豊かさをもたらすデザイン」にあると考え、2017年12月に「価値創造デザイン推進基盤」を設置しました。

 本研究部門は、同基盤のノウハウや人文知をも活用し、さらに豊島の支援を得て、ファッション業界のみならず医療・介護・健康などライフスタイルに関する市場ニーズを汲み取り、「ソサエティ5.0」の芽生えとなる技術の種(シーズ)をビジネス段階に引きあげる取り組みを進めます。

 特にスマートテキスタイルなどの素材領域から、生活周りのIoTを含むサービス領域まで、広範な人々の生活の中に新たな価値を生み出すことを目指します。
 本研究部門の成果を積極的に発信し、さらなる産学連携への貢献に努めます。

■豊島ライフスタイル寄付研究部門

設置先   :東京大学 生産技術研究所
「技術の実際問題を取り上げ、各専門知識を総合的に研究して実用化する」ことを使命として1949年に発足し、「創る」ことにかかわる「Industrial Science」の開拓とその教育を担う教育研究組織として発展してきた、国内最大規模の大学附置研究所です。研究分野は、基礎的工学から応用技術まで広い範囲にわたり、産業界との協力による研究開発を推進するため、民間等との共同研究、受託研究、研究者・技術者との交流の他、民間等からの寄付・経費を活用し、外部から特任教授等を招いて寄付研究部門・社会連携研究部門等を整備し、開かれた研究所として、工学研究の進展と研究成果の社会への還元を目指しています。

寄付者   :豊島株式会社
豊島株式会社は創業1841年からの事業活動の中で、綿花・羊毛などの原料から原糸、テキスタイル、最終製品まで事業を拡大しています。事業内容の拡がりとともに、各事業分野における海外ネットワークを活かして、欧州、米国、中国、アジアの海外拠点を軸に世界の需要と供給を結びつけています。豊島は、生研の産業との深い関わりと実績に共感し、この程寄付を実行し本研究部門の設置を後押し致しました。

設置期間 :2018年10月1日~ 3年間の予定

メンバー :
野城 智也(やしろ・ともなり)東京大学 生産技術研究所 教授(本研究部門 特任教授を兼務)
建築生産、サステナブル建築を長年にわたって研究。近年はイノベーション・マネジメントも研究し、その著書は日本公認会計士協会学術賞を受賞している。

Miles Pennington(マイルス・ペニントン)東京大学 生産技術研究所 教授(本研究部門 特任教授を兼務)
前・英国王立芸術大学院IDE(イノベーション・デザイン・エンジニアリング)学科長。科学技術と芸術の融合をいち早く目指した試みを主導。

尾崎 マリサ(おざき・まりさ) 東京大学 生産技術研究所 特任准教授
前・マサチューセッツ工科大学メディアラボ助教。ダボス会議「ヤング・グローバル・リーダー」、FORBES JAPAN「未来を創る日本の女性10人」に選出。

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